06
2011  12:00:11

脳のストラクチャーを変える方法

原書:Buddha's Brain: The Practical Neuroscience of Happiness, Love, and Wisdom
訳書:ブッダの脳 心と脳を変え人生を変える実践的瞑想の科学

後半は、じゃあ、どうしたらいいの、ということで、脳のストラクチャーを変えていく方法が示されています。

まず、ポジティブな経験は、じっくり味わって内に取り込み潜在意識に根づかせること。

たとえば、人に親切にされたとか、果物のおいしい香り、赤ちゃんの笑顔といった些細なことを、はっきりと意識にのぼらせ、体で感じ取り、太陽の暖かさのように心身に浸透していくところをイメージすると、ニューロンが発火して、ポジティブな記憶の神経回路が確実になるということです。

また、脳の記憶の呼び起こし方は、コンピュータと違って、詳細なデータを記録してそのまま取り出すのではなく、鍵となる部分だけを記録して、思い出すときに、その鍵の部分に詳細をシュミレートして組み立てるので、そのときに強い感情を経験すれば、その感情と関連づけて記憶される。

だから、記憶が意識にのぼっているときにネガティブな感情を起こせば、ますますネガティブな感情が強化される。この逆手を取って、ポジティブな感情を起こすようにすれば、徐々に苦痛の記憶が中和される。

脳の神経回路は、一生を通して形成、変化を続ける。ニューロンは、活発であればあるほど、入力信号に敏感になり、不活発なシナプス(他のニューロンに結合する部分)は取り除かれる。幼児のシナプスは大人のシナプスの3倍で、大人になる過程で失う。子供は多感だけど、大人になるにつれ固まってしまうということかしら? 

脳の変化には、感情的な経験が重要な役割を果たすので、自分に優しくして、偏りのない健全な記憶を育むようにすることが大切。

ネガティブなことで子供のころの記憶からきているものは、とりわけ感情を左右しやすく、ちょっとのことで気分を不安定にさせるので、その根っこを探るようにする。

ネガティブな感情を伴う経験は、その反対の経験で癒される。たとえば、過去にいじめられたという経験から悲しい思いをしたなら、他の人たちから愛された経験を思い出し、じっくりその感情を味わうようにする。

それから、交換神経系とストレスホルモンによって過剰に興奮したときには、副交換神経系を活性化させるとよい。その方法としては、体の筋肉をリラックスさせたり、両手に暖かい湯をかけたり、横隔膜を使った深呼吸、唇に触れる、大きく息を吸って数秒保持してからゆっくり吐き出す、メディテーション、などなど。

また、心拍数のバランスを取るやり方。これは、息の出入りを心臓のあたりで感じながら、息を吐くのと吸うのを同じ間隔で行い、同時に感謝や優しい気持ち、愛といった心地よい感情を心から味わうようにするというもの。

あとは安心感を高めるために、自分の応援者と時を過ごしたり、安定して心の安らぎを得られるもの、

人であれ、場所であれ、思い出やアイデアなど、自分にとってのサンクチュアリを見つけ、毎日訪れる。複雑な神経系ネットワークのため、自分の内に異なるパーソナリティが存在して会話しているように感じられる。

よく知られているのは、イナーチャイルド/批判的な親/保護者という三人組だ。この中で内の保護者は、批判や要求をせず、褒めそやすこともないが、地について事実をとらえ、思いやってくれる存在なので、内なる批判者に対して有効に説得しているところを想像して、保護者の存在を強化すること。

この中でいくつかの方法は他でも聞いたことがありますが、人間の神経系のしくみから説明されると、へんに納得しちゃいます。根が素直なもんで。

唇に触れるというのは、いたって簡単で効果があるのに感心しました。深呼吸もよく使っています。ほんのちょっとした喜びを見つけて、じっくりその心地よさを味わい、心と体に浸透させるというのは、なるほどと思いました。
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 Buddha's Brain

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