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2014  07:00:54

悪い習慣を改めるには|Treasure Houseで練習を積む



また、本書に戻ってきました。前回はこちらを見てください。

ミセス・トリンチとラズベリー・エピソード


ダライ・ラマのところには、いろいろ著名な人が訪ねてくるので、そんなときには、Jokhang(ジョカン)在住のイタリア人料理人、ミセス・トリンチが腕をふるいます。イタリア人気質で明るく、にぎやかで、本書の主人公、HHCに料理のおすそ分けすることを忘れない気前のよい人です。

料理に関して完璧主義で、いささか不便なジョカンのキッチンではいつも切れっぱなし。周囲に当り散らします。

ラズベリー・シャーベットのエピソードがありました。カリフォルニア州からの有名なインド人医学博士で講演者、著者ということですから、多分、ディーパックチョプラのことだと思いますが、彼が訪問していたときのこと。

彼は、その週の3人目の有名人訪問者で、ミセス・トリンチは、このときには、すでに忍耐の限界に達していました。最初の訪問者のときは、冷蔵庫の不具合で、半分の食材がダメになったこと。次の訪問者では、メインコースが始まった途端、ガスの火が消えてしまったこと。

だから、3人目の訪問者のときは、冷蔵庫からガスストーブなどすべてを何度もチェックしました。冷蔵庫は、前の惨事で、新しい冷蔵庫が到着するまで、2階のスタッフの冷蔵庫を使っていました。

ところが、ダライ・ラマのアシスタントのチューギェルに、2階の冷蔵庫からラズベリーを取りに行かせたところ、チューギェルが戻ってきて、ラズベリーが見当たらないと言います。

ミセス・トリンチは
"Not possible. I checked last night. The red bag in the freezer."と言って、再度、取りにいかせます。

でも、チューギェルは見つけることができません。ミセス・トリンチは開けていたキャビネットの引き出しを勢いよく閉め、二階に荒々しく登っていきました。昨夜まであったラズベリーは見当たりません。

「最初は冷蔵庫、そして、ガスストーブ。一体、どうやって料理しろというんだろうね。そして今度は、誰かが食材を盗むなんて!」

チューギェルは、何とかなだめ、声を落とすように懇願しますが、ミセス・トリンチは黙っていません。いよいよ声をあらげて、「一体、どこのマヌケがVIPのランチの前にジョカンに一袋だけあるラズベリーを使うんだい? まったく、利己主義のろくでもなし!」

すると後ろから「それは、わたしだ」というささやくような声がしました。振り返ると、ダライ・ラマが慈悲にあふれた表情で立っています。「すまない。料理に使うとは知らなかった。ラズベリーなしで済まさなければならないね。ランチのあとで来なさい」

怒りの習慣を改めるには


その午後、ミセス・トリンチはダライ・ラマの部屋に現れました。ダライ・ラマはいつものように料理の素晴らしかったことを誉めましたが、ミセス・トリンチはしゃくりあげて、マスカラもグシャグシャです。自分が癇癪持ちであることを告白します。

ダライ・ラマは、問題を認めたのはとてもよいことだ言います。そして、

Sometimes we know we need to change our behavior. But it requires some sort of shock for us to realize we must change. Starting now.

ときには態度を改めなければならないと分かっていても、実際に改めるところまでいくには、何らかのショックがなければならない。言えてますね。

さらに続けて

Begin by considering the advantages of practising patience and the disadvantages of not practicing it.

ミセス・トレンチの場合は、忍耐強さを実践することの利点としないことの不利な点を考えるとよいということです。人が怒るとき、まず、最初に苦しむのは本人です。怒っている人で、満ち足りた平和な気持ちでいる人はいません。また、意図せずに人を傷つけることを言ってしまいます。

Next, we ask ourselves, where is this anger coming from?

次にその怒りがどこから来ているのかを問うてみる。怒りの原因が冷蔵庫やガスストーブやラズベリーがないことにあるなら、どうして他の人はこうしたものに対して怒らないのか? 

怒りは、外界に原因があるのでないことが分かります。怒りは、マインドから来ているのです。それはよいことです。この世界で自分の周囲にあるすべてをコントロールすることはできませんが、自分のマインドならコントロールできるように練習を積むことができます。

「今、怒っているかね?」
「いいえ」
「それじゃあ、怒りのマインドの性質とは一体どういうものだろう?」

ミセス・トレンチは長い間、窓の外を見ていましたが、やがて、「やって来ては去るものだと思います」と答えました。
「その通り」

It is not permanet. It is not part of you. You cannot say, 'I've always been an angry person.' Your anger arises, abides, and passes, just like anyone else's. You may experience it more than others. And each time you give in to it, you feed the habit and make it more likely you will feel it again.

怒りは永続しないし、自分の一部でもないから、「わたしはいつも怒っています」ということはできない。怒りは沸き起こり、しばらくとどまってから、過ぎ去っていく。他の人も同じだけど、人よりも怒りを感じることが多いかもしれない。いつも怒りの感情に身を任せてしまうと、怒る習慣を作ってしまうから、怒りやすくなる。

そんな風に考えたこと、なかったですね。つい最近、怒りを爆発させてしまったから反省しています。でも、怒りは過ぎ去る感情(エネルギー)に過ぎないし、自分のものではないから、身を任せなければよいのですね。

Treasure Houseで忍耐の練習を積む


ミセス・トリンチが、でも自分を抑えることができないと言うと、ダライ・ラマは、怒りをよく爆発させる場所はどこかと聞きます。キッチンだと言うと、じゃあ、これからは、ジョカンのキッチンは"Treasure House"だと言いました。他のところにはない貴重な機会がたくさん詰まった場所です。

ミセス・トリンチが理解に苦しんでいると、ダライ・ラマはこう説明しました。

怒りの感情は、少なくとも自分のマインドから来ていることは同意するね。だったら、それを少しずつ放つことができれば、自分にとっても他人にとっても有益なことだ。そのためには、それとは反対のフォース、つまり忍耐を練習する機会が必要だ。そのような機会は、友人からは得られないだろう。でもジョカンのキッチンなら豊富にある。

こういう考え方を"Reframing"と言うそうです。訳すと「再構成」ですね。ものは考えようみたいに、捉え方を変えてみるという感じかなと思います。

でも失敗したら、とミセス・トリンチ。何度でも試みるんだ。長い間の習慣をすぐに変えることはできない。でも、利点が分かれば、少しずつ進歩できる。

最後に仏陀の言葉です。

Though one man may conquer a thousand men a thousand times in battle, he who conquers himself is the greatest warrior.

自分を克服できるのが最も偉大な戦士なんですね。
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2 Comments

ぴーちくばー1223  

Re: タイトルなし

夢さま、はじめまして。
ご訪問ありがとうございます。

英語の勉強方法ですが、自分が楽しめる動画/映画や本から入っていくのがいいかなと思います。

最初は分からない単語が沢山あっても、映像が助けてくれるし、
何度も聞いていたら、自然に身につくのではと思うのですが。

本も好きなジャンルで勉強すると好奇心が助けてくれると思います。

アメリカ人で日本語を独学で勉強した人は、アニメから興味を持って始めた人が多いですよ。
がんばってください。

2014/11/02 (Sun) 13:42 | EDIT | REPLY |   

夢  

はじめまして。
英語を勉強したいな、と思い、もともと本が好きなので、洋書を読んでみようかな⁇と思ったら、こちらのブログに辿りつきました。
精神の話も好きなので、楽しく拝見させて頂きました。
ありがとうございます。
そこで、アドバイスを頂きたいのですが、日本在住で現在27歳の私が英語を独学でマスターすることは可能ですか⁇何か、これは良いよ!という勉強方法があれば是非教えて下さい…>_<…

2014/11/01 (Sat) 23:17 | EDIT | REPLY |   

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