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2014  08:01:33

誰もが持つ4つのアーキタイプ|「オズの魔法使い」に見るHero's Journey



こちらの書、残念ながら訳書が出ていないようです。かなり前に一度読んで、今また読み返しています。

著者のCaroline Myss(キャロライン・メイス)は、medical intuitiveで、身体の悪いところや状態を直感で読み取る能力を持っています。もとはジャーナリストで、神学の学位も持っています。現在は、スピリチュアルのセミナーや執筆で活躍しています。彼女の得意分野はアーキタイプです。

本書のタイトル、"Sacred Contracts"の意味は「神聖な契約」ですよね。人は、この人生でやることを契約して生まれてくるそうです。

Hero's Journey


Joseph Campbell(ジョーゼフ キャンベル)の"Hero's Journey"ってご存知ですか? 神秘学者で、英雄がたどる人生の段階を表しており、その著、"The Hero With A Thousand Faces"に載っているそうです。こちらは訳書が千の顔をもつ英雄〈上〉千の顔をもつ英雄〈下〉と出ています。まだ読んでないですが、面白そうなので是非、読んでみたいですね。

Caroline MyssJoseph Campbellに傾倒しており、本書の最初の方で、世界の有名なマスター(モーゼ、イエス・キリスト、釈迦、モハメッド、アブラハムなど)の人生を、"Hero's Journey"の視点から捉えて説明してくれます。みんな共通の経緯をたどって、それぞれ神聖な契約を履行しています。

誰もが持つ4つのアーキタイプ


さて、アーキタイプですが、これは、心理学者のユングが提唱し、日本語では元型と訳されています。キャロライン・メイスは次のように定義しています。

Archetypes are your energy guides to your highest potential--the fulfillment of the five stages of your Sacred Contracts.

5段階ある神聖な契約を履行して、潜在能力を最大限に発揮するために導いてくれるエネルギーのガイドとなります。誰もがChild、Victim、Prostitute、Saboteurという4つの共通のアーキタイプを持っているそうです。どれも、サバイバルのために子供の時期に形成されます。

Childのアーキタイプには複数の面があり、Orphan(孤児)、Wounded(傷ついた)、Dependent(依存する)といったシャドーのアーキタイプの他にInnocent(無垢)、Nature(自然)、Divine(天子)のようなプラスに働くものもあります。

Prostituteというのは、物質的な安全のために、自分の何か(道徳観、高潔性、魂など)を売ることです。生活の安全のために嫌な仕事を続けるとか、一人になるのが恐くて不幸な結婚を続けるというようなことです。

Saboteurは、幸福や成功を得る機会を無意識にサボタージュすることです。これは、主に変化に対する恐れから起こります。

どうしてこの4つのタイプが自分の潜在能力を引き出すガイドになるのか頭を傾げたくなりますが、どれも直感と密接に結びついていて、自分の弱いところ、恐れを気づかせ、これらを克服すれば、潜在していた力が出てくるからです。

「オズの魔法使い」に見るHero's Journey


あの有名な「オズの魔法使い」の話で、このトランスフォーメイション(転換)の過程が説明されていました。

まず、転換が起こる前には必ず混沌とした状態が現れます。たつまきで、故郷のカンザスから遠く離れたところに家とともに飛ばされますね。家は、潜在意識からスーパーエゴまでのセルフ全体を象徴しているそうです。これまでのセルフが崩れ、再構成しなければならない状態に追い込まれます。

次に、"Where am I?"という質問を発し、小人に導かれて自己発見の旅に出ます。ドロシーの場合は、オズのところに行くことです。自分の居るところが分からなくて迷子になっても、"Where am I?"と質問を投げかければ、天は答えてくれるということですね。

ドロシーのガーディアンは子犬のトトで直感の役目を果たし、今の瞬間に意識を向けていれば、必要なものはすべて与えられていることを思い出させる働きもします。

これまで、"I'm a child. I've lost my way."というOrphan Child(孤児)のアーキタイプのエネルギーに導かれていたドロシーは、自分で何とかしなければならない状況に追い込まれ、成長を強いられます。

東の悪い魔女が出てきて、"I want your dog, Toto"と言います。トトを捉えようとする魔女にドロシーは恐ろしくなり、Victim(被害者)のアーキタイプが頭をもたげます。

また、別のところで、悪い魔女はドロシーに"I want those ruby slippers!"と言って、ドロシーにProstituteのアーキタイプを目覚めさせます。悪い魔女は、いつでも靴を売れば、困難な道から逃れることができるとそそのかしているんですね。新たなセルフを得たとき、Prostituteのアーキタイプが新たに得たスピリチュアルなパワーを売らないかどうかテストするということです。

さらに、Saboteurのアーキタイプも出てきます。ちょっとでも楽をしようと自分の成長をサボタージュするか、危険を察知してそそのかしに乗らず黄色のレンガ道を進んでいくかが試されます。

旅の途中で出会う脳みそのないカカシ、ハートを持たないブリキ男、臆病なライオンはそれぞれドロシー自身が開拓しなければいけない能力を象徴しています。

オズの魔法使いからは、悪い魔法使いのほうきを取ってこいと難題を突きつけられます。暗いお城で困難に出会いますが、カカシ、ブリキ男、ライオンに助けられて(つまり、ドロシーは自分の知恵とハートと勇気を駆使して)立ち向かいます。

無事にほうきを手にしてオズのところに戻ると、オズはまだ十分でないと言い放ちます。すると、トトがカーテンを引いてオズの正体を暴露するのですね。ガーディアンのトトは、ドロシーに、スピリチュアルの成長のために外のグルに頼る必要がないことを示したわけです。

オズは気球でカンザスに行くことを提案しますが、このときも、トトがバスケットから飛び出し、トトと離れたくないのでドロシーも気球から降ります。北のよい魔女から靴の力を教えられ、ドロシーは自分の力でカンザスに戻ります。こうして、ドロシーはHero's Journeyを終え、子供から大人へ転換を遂げます。

ドロシーのJourneyで一番手強い相手は、悪い魔女との対決でした。でも、ドロシーが大きく成長を遂げることができたのも、悪い魔女のおかげ。そうなんですよね、これは最近、実感しています。自分の人生で現れる悪役は、神聖な契約で嫌な役を引き受けてくれた人なのかもしれません。




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