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2014  07:46:25

人にnoと言えることは自分にyesと言えること

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原書:Inner Peace for Busy People: 52 Simple Strategies for Transforming Your Life

前の続きで、忙しい人のための著書です。

著者がセラピストとして訓練を受けているとき、そのプロセスの一環として自身もセラピーを受けたそうですが、"No"と言えるようになるのが著者の課題だったそうです。 唯一、葛藤なく"No"と言えるのは自分自身に対してだけだったといいます。

こういう人は、意外と多いのではないでしょうか。

人に"No"と言えることは、自分に"Yes"と言えることだということを、著者はこのセラピーで学びます。

たとえば、「僕の家に来て、風呂場を掃除してくれないかな」というような頼みなら簡単に"No"と言えたのですが、「今週、お金が足りないんだ。子供たちはお腹を空かせているし、$100ほど貸してくれない?」という頼みには躊躇するんですよね。

トレーニングなんですけど、"No"となかなか言えない。断るために、いろいろと弁明を考えたりします。

ことのき、"Stop that right now!"とセラピストに言われ、自分を弁明する必要はないし、自分の意見や決断を選択する権利があることをさとされます。

他人に"Yes"ということで、相手から好まれようとしていること、そんな事をしなくても、十分に価値があることを指摘されます。

You don't have to keep buying people's love. And if you won't stop, you will be useless as a therapist, a friend, a lover, or a parent -- because you'll never be able to tell the truth or set appropriate boundaries for other people's behavior. Your are a doormat.

人の愛を買う必要がないということです。

そんな事を続けていれば、真実を言えなくなるし、他人との間に適切な境界線を引けなくて、ドアマットみたいに利用されるだけ利用されます。そうすると、セラピスト、友人、恋人、親としても有効でないというんですね。

東洋的というか日本的な思考では思いつかないと思いますが、相手に許すのはここまでという境界線の概念はよく出てきます。東洋の和の精神も素晴らしいですが、西洋の個の考え方もバランスよく取り入れるのが現世を生きていくのに必要かなと思ったりします。

相手に利用されるというのは、それを許した、つまり境界線をきちんと引かなかった自分の責任であるとします。すべての結果は、自分から派生したものと受け止める考え方です。

利用されて腹を立てるより、なるほど、境界線をきちんと引いていなかったのか、相手に好意をもってもらおうとして、本当はやりたくない事に"Yes"と言ってしまったのを気づかせてもらったと思えば、逆に感謝の念が起こってくるので、自分のエネルギーがプラスに働くと思います。

利用されたあげく、腹を立ててエネルギーをマイナスに使うのは踏んだり蹴ったりでつまらないですよね。

相手にしても、何も言われないからそこまでしてもらっていいと思っているんですよね。そういう風にトレーニングされちゃっているんです。それでも何となく反感を感じ取るものですから、気味が悪いというか、やってもらってありがたいという気も失せてしまうのかしらと思います。

こうしてセラピストから訓練を受けた著者は、いつもなら、セミナーの後などに、自分の書いた原稿を読んで推薦文を書いてほしいという聴衆がいれば(本当はそんな時間はないのに)引き受けていたのを、今回は断りました。すると、その聴衆は、それまで著者のことを誉めそやしていたのに、自分のことだけで他の人のことなど気にかけないペテン師だとののしって部屋を出て行ったそうです。

これはかなり不愉快な体験でしたが、このおかげで、断った場合に直面する最悪のシナリオでも乗りきれることが分かりました。

"No" is a boundary that's like an emotional immune system.

"No"と言うのは境界線を引くことで、感情の免疫システムのようなものという意味です。

身体の免疫システムが"self"と"not-self"を識別し、バクテリアやウィルスの外的侵入を防いで体を最適の状態に保つように、精神面でも境界線を引く免疫システムを持つ必要があるんですね。

断るのは相手の反応を考えると勇気がいることです。でも、相手の反応なんて一時的なことです。その場は不快でも、長い目でみたとき、心の平安と自分のパワーを保つには"No"と言えることが大切なんですね。

相手の頼みに即答する必要はありません。すぐには分からないとき、「ちょっと考えさせて」と時間をかけて本当にしてあげたい事なのかを考えることもアドバイスしていました。


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 noと言える

2 Comments

ぴーちくばー1223  

Re: 境界線

Ancellaさん、

コメントありがとうございます。

そうですか、セラピストをなさっていらっしゃるのですね。
しかも、アメリカ人の先生が強調されていたのがバウンダリーなんて、
なんかシンクロしてて嬉しいです。

こうしてコメントしていただくと、とても励みになります。
また、いらしてくださいね。

2014/04/27 (Sun) 13:58 | EDIT | REPLY |   

Ancella  

境界線

いつも拝見させていただいてます。

これを読ませて、うなずきました。

現在、セラピストをやっています。

私のセラピーの師はアメリカ人なのですが、その人から、やっていく上で、一番気をつけることは何か。

バウンダリー(境界線)と言われました。

それはもう、口がすっぱくなるぐらい言われました。

あと、自分をきれいにすることも言われましたが。

それを確認させていただいた、内容でした。
ありがとうございます。

バウンダリー大事ですね。



2014/04/27 (Sun) 12:58 | EDIT | REPLY |   

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